人類初めての火星有人飛行を描いた家族ヒューマンドラマ。近未来SFは面白くするために子供だましの設定が多いが、これは比較的現実的な設定に基づいているので、その辺は好感が持てる。だた、何年も訓練を共にした世界各国から選ばれた宇宙飛行士なのに、最初から仲が悪かったり、メンタルで弱かったり、人間的にダメだったりと、選りすぐりのスペシャリストとは思えないキャラクター設定がしっくりこないし、「家族愛」がテーマにしても、SF要素がほとんど無く、一人一人の家族問題を毎回ネチネチと描くばかりで、無理やり感動させようとする意図が空回りしている。それと、宇宙がロケーションの場合、最大の難関が無重力の表現だが、一生懸命無重力感を出そうとしてはいるが、無重力感が全然伝わって来ないのと、地球を遠く離れながら、電波の到達速度が数十秒かかかって通信にタイムラグが発生するはずの部分を無視しているのが残念。
このドラマも、近年のアメドラの「同性愛、異人種夫婦、異人種恋愛、障害者」を当たり前の事として均等に入れなければならない、という「決まり事」を見事に踏襲しているが、ついに「親子でも異人種にしなければならない」という新たなルールを作ったようだ・・・極めて不自然。